今回は「チャートパターン別エントリー・イグジット(利確決済)」について書いてみます。
事前にビットコインFXの環境認識のやり方を読まれると、「どのタイミングでチャートパターンを活用すれば良いのか」理解しやすくなると思います。
前提
- スキャルピング可能な取引所:FXGT(ミニ口座)のBTCUSDトレード
- ロングのエントリー・イグジット(利確決済)を前提として書いています。
- ロングを前提とする理由はこちら
- 私の時間軸(15分以内)でのスキャルピング手法は、「何を形成しているフェーズなのか」を環境認識して、形成完了直前でイグジットするトレードスタイルです。
上昇のチャートパターン
ソーサーボトム
- 発生:安値圏での底固め時
- 特徴:お皿・お椀の底のようなきれいな形の底固め
- 注意:ダマシで形成失敗により下落するケースが珍しくない
- エントリー
- イグジット
- 一目瞭然の美しいソーサーボトムはダマシが発生しやすく底固め失敗になるのは珍しくないので、完成手前でイグジットを済ますのが無難だと思います。
逆三尊
- 発生:どの時間足でも発生。底固め形成時に出現。
- 特徴:
- 右肩上がり:上昇への期待度が高い
- 右肩下がり:一時的な反発で上昇するが下落してくる可能性が高い
- 注意:
- エントリー
- 5分足・1分足の底値圏でローソク足の十字線が出現し始めたらエントリータイミングを計ります。→ 5分足・1分足で底を見極める方法
- ロングのストップロスが解消されて次のストップロスまで遠い場合、底になる可能性が高くなります。→ ストップロス解消事例
- 上昇へのモメンタムが感じられたらエントリーします。→ ショートのモメンタムが強い例
- イグジット
- エントリー時点では逆三尊になるか否かは分からないので、ショートが押し始めてきたらイグジット(利確決済)します。イグジット後、逆三尊の右肩に見え始めてきたら再度エントリーします。この際のイグジットはその場の雰囲気にもよりますが、市場参加者が逆三尊を根拠に強気なモメンタムなら、普段より長めの時間軸のロングも視野に入れて、イグジットを判断していきます。
ダブルボトム
- 発生:どの時間足でも発生。底固め形成時に出現。
- 特徴:必ず左足の底よりも右足の底が上であること。右足の方が低い場合、ほとんどのケースで一過性の上昇に終わる。
- 注意:ダマシ発生を織り込む。ダブルボトム否定で下落する場合がある。
- エントリー
- ビットコインFX相場において、「V字回復は95%あり得ない」という気構えでトレードすると、リスクを抑えるメンタルを維持できると思います。つまり、下落から上昇に転じても「95%再度下落する」目線を持っていると、ダブルボトムの左足でうっかりエントリーしても早めにイグジットすることができます。
- イグジット
- 上のイグジット後はダブルボトム右足を形成していく目線を織り込みながら底を狙います。ダブルボトム右足の底でエントリーしたら、ダブルボトムの押し目形成が始まる直前でイグジットします。→ 押し目買いをしない理由
上昇チャネル
- エントリー
- 必ずチャネルの下限でエントリーします。チャネルの中途半端な位置でエントリーすると、「下落するのでは?」とポジション保有に迷いが生じやすくなります。チャネル範囲を半分にして平行ラインを追加していくと、チャネル下限が分かりやすくなります。
- イグジット
- 上昇モメンタムが弱い。
- ダラダラ上昇が続く。
- 上昇ウェッジ形成が始まればイグジット。
- チャネル上限付近でイグジット。
下降ウェッジ
- 発生:どの時間足でも発生。下げ急いでいる相場で出現しやすい。
- 特徴:画像のような下斜め三角形を描く。
- 注意:一時的な反発で終わることが多いので、上昇持続を期待しない。
- エントリー
- 下落途中で下降ウェッジの形は認識しやすいので、予めエントリーのスタンバイをしておきます。ショートがロングのストップロス解消が終わったあたりを底と見極め、エントリーします。
- イグジット
- 上値抵抗線で売り込まれる直前。
- ショートのストップロスを解消したとき。
上昇フラッグ
- 発生:急騰後の調整局面で下降チャネルのようなパターンで出現。
- 特徴:
- やや右肩下がりの旗のような形。
- 上昇フラッグ上限を上抜けると、上昇トレンド再開がセオリー。
- 注意:
- 上昇フラッグが成功するとは限らない。
- フラッグを上抜けてもダマシになるケースがあるので、織り込みながらポジションを捌くと無難。
- エントリー
- フラッグ下限
- イグジット
- ダマシの場合:フラッグ上限を上抜けてから力強く下げられれば、イグジット。
三尊否定
- 発生:三尊が失敗になったとき。
- 特徴:ショートが三尊と思って下げてきたが失敗したため、ショートの決済(買い戻し)を伴って上昇しやすくなる。
- 注意:
- 三尊を否定する反発力を1分足で確認する。
- すぐに損切できる状態にしておく。
- エントリー
- ショートからみてロングのストップロスが遠い
- 1分足の値動きで反発力が強い
- イグジット
- 上昇持続が弱そうならイグジット。
ディセンディングトライアングル否定
- 発生:ショートによる戻り売りと一定水準でロングによる反発が繰り返され、ボラティリティが縮んできたとき。
- 特徴:ディセンディングトライアングルは下抜けがセオリーとされていますが、それより下落してもロングのストップロスが溜まっていなければ、上昇へ転じる傾向が多いです。
- 注意:下抜けて下落もあり得る。
- エントリー
- ディセンディングトライアングル先端の底。
- イグジット
- ディセンディングトライアングル不成立のとき。
下降のチャートパターン
当サイトではロングポジションを前提に書いていますので、下降チャートパターンのエントリー・イグジットのタイミングについては触れていません。私自身のショート経験も浅いので、説明できるほどのスキルを有しておりません。
ロング保有中に比較的大きな時間足で、下記のチャートパターン形成が見え始めてきたら、一旦イグジットするのが無難だと思います。
《右側のマクロ時間足で下降チャートパターンを警戒する》
トレード中は常にロング・ショート両者の目線を保持しながらエントリー・利確・損切・決済などの売買判断を行う必要があります。
ビットコインFXで下落するパターンは、ほとんどの場合において「右肩下がりの三尊」です。本段落でのチャートパターンも基本的には「三尊の発展形」と捉え、「常に三尊に注意」しながらチャート推移を見守ると、リスクを小さく抑えられると思います。
ソーサートップ
三尊
- 発生:どの時間足でも発生。高値圏。
- ロングのイグジットにショートの新規売りをぶつけてくる。
- ロングの大陽線が無い場合[1]ロングの大陽線形成後に高値更新した場合は、ロングのモメンタムが持続しているので、更に高値を目指すケースが多いです。(=ロングの強いモメンタムが無い)の高値更新直後。
- ショートのストップロス解消して、次のストップロスまでが遠い場合。
- 特徴:真ん中の山が一番高く、左肩より右肩が低い場合は、三尊成功しやすい。
- 注意:
ダブルトップ
- 発生:どの時間足でも発生。前回高値を越えられなかったとき。
- 特徴:
- 前回高値を越えられず、ロングのイグジットが見えてくるとショートはチャンスと捉え、新規売りを被せてきます。その結果、大きく下落します。
- 前回高値を越えても、その先にショートのストップロスが遠い場合、ダマシとなってロングのイグジット、ショートの新規売りが重なり、大きな下落に繋がります。
- 注意:
- ダブルトップになりそうな目線を織り込んでおく。
- ダブルトップを頂点に三尊で下落するケースも珍しくないため、基本的には「三尊警戒」の目線を保持していれば、ダブルトップも認識しやすくなると思います。
下降チャネル
- 発生:5分足以上の時間足で認識しやすい。1分足は細かいため認識しづらくトレンドラインを引きにくい。
- 特徴:下降チャネルの範囲では、ズルズルとひたすら下落を続けます(Bitcoinの場合)。
- 注意:
- 下降チャネルを下抜けるまで待つ。
- 下降チャネルから下降ウェッジに移ってから、ロングのエントリータイミングを見極める。
上昇ウェッジ
- 発生:どの時間足でも発生。上昇を急ぎ過ぎているフェーズで出現。
- 特徴:画像のような上斜めの三角形。
- BTCUSDは上昇ウェッジのほとんどのケースでは、一旦上抜けてから下落します。
- 注意:
- 上昇ウェッジを形成し始めたら、早めに決済するのが無難。
- 稀に上抜けて、力強く上昇することがあります。
下降フラッグ
- 発生:15分足以上の大きな時間足で認識しやすい。大きな下落後の調整局面で現れる上昇チャネルのようなパターン。
- 特徴:フラッグ下限を下抜けると、下降トレンド再開。
- 注意:フラッグが成功するとは限らないが、成否決着がついてからエントリーするのが無難。
逆三尊・ダブルボトム否定
逆三尊否定
- 発生:下降トレンド途中の底固めで逆三尊を形成し、上昇がダマシになった場合に発生しやすい。
- 特徴:フラッグやペナントの中で出現すると、ショートのストップロス解消時にロングの優位性を失い、ダマシとなって下落しやすい。
- 注意:逆三尊の底が抜けると大きく下落するため、値動きの様子で判断して早めにイグジットする。
ダブルボトム否定
- 発生:
- 特徴:
- 注意:
※画像素材を入手したら書きます。
アセンディングトライアングル否定
※画像素材を入手したら書きます。
- 発生:
- 特徴:
- 注意:
(画像は制作中)
レンジ:下限でエントリーを検討する
三角保合い(ペナント)
- 発生:方向感なく上下に値動きし、次第にボラティリティが縮まって三角形を形成する。
- 特徴:一般に、値動き収縮後、トレンドラインを越えたらブレイクアウトと捉えられる。
- 注意:
- 三角保合い(ペナント)は、ほとんどのケースでダマシになることが多く、下画像では一旦上昇にブレイクと見せかけて、急落した例。
- ダマシが発生する前提で利確するのが無難。
- エントリー
- 必ずレンジ下限でエントリーする。中途半端な位置でエントリーすると、ポジション保有に自信が無くなり、損切・利確に迷いが生じやすくなります。
- 方向感が分からない場合はエントリーを見送るのも手段の一つです。
- イグジット
- レンジ上限でイグジット。
- ブレイクアウトに期待しない。
まとめ
関連記事:ビットコインFXのスキャルピング手法 - 分かりやすい順序で一覧表示されます。
本記事がお役に立てれば嬉しく思います。
脚注
↵1 | ロングの大陽線形成後に高値更新した場合は、ロングのモメンタムが持続しているので、更に高値を目指すケースが多いです。 |
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